つれづれ日記

Mi piaccion quelle cose...

『新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり』

公開前から楽しみにしていたこちらの映画、初日に観に行きました。

https://gaga.ne.jp/parisopera_unusual/

2020年3月、世界的なパンデミックの影響を受けて閉鎖に追い込まれたパリ・オペラ座バレエ団。映画はその三ヶ月後、劇場が再開された初日の稽古に始まり、年末の復帰公演《ラ・バヤデール》に向けてリハーサルを重ねる様子に密着します。

ただでさえ先の見えないコロナ禍、しかも40代で定年となるダンサー達は現役で踊れる時間も限られており、それぞれに大きな不安やフラストレーションを抱えています。それでも再び踊れる喜びを胸にリハーサルに臨むダンサー達。しかし無情にも、公演の四日前になって再び劇場の閉鎖が決定します。

バレエ団では一日だけ、幕ごとにキャストを変えながら無観客で《ラ・バヤデール》を上演し、その様子をライブ配信する事となりました。そして終演後の舞台で発表される新エトワールの任命。無人の劇場にこだまするダンサー達の拍手と喝采

カンパニーの絆の深さや、困難な時代だからこそより強い情熱を持って舞台に取り組むダンサー達の姿に、一人のバレエファンとしてとても感動しました。エトワール任命の瞬間は何度見ても涙が出ますね。

また、お稽古場でバレエピアニストの方が弾く《ラ・バヤデール》の音楽の美しいこと! 帰宅後に真似して弾いてみたのは言うまでもありません(笑)

まだまだ公開されたばかり。期間中、あと何回か観に行こうと思います。